ニーベルンゲンの歌〈前編〉 (岩波文庫)
前編の魅力はなんといっても武人の迫力、忠誠心の力強さにあるだろう。国のすべてを奪い取るととんでもない宣言をしながら現れるジークフリトとその迫力に魅了されるグンテル王、そこで結ばれた男同士の絆によって成されるデンマルク征服、競技会の敗者の首を次々とはねる鋼の女ブリュンヒルトとの(卑怯にも透明頭巾をつかった)結婚と征服といった数々の偉業。野蛮なマッチョイズムと言ってしまえばそれまでだが、だからこそ感じられるゲルマン的な力強さがある。
前編の魅力はなんといっても武人の迫力、忠誠心の力強さにあるだろう。国のすべてを奪い取るととんでもない宣言をしながら現れるジークフリトとその迫力に魅了されるグンテル王、そこで結ばれた男同士の絆によって成されるデンマルク征服、競技会の敗者の首を次々とはねる鋼の女ブリュンヒルトとの(卑怯にも透明頭巾をつかった)結婚と征服といった数々の偉業。野蛮なマッチョイズムと言ってしまえばそれまでだが、だからこそ感じられるゲルマン的な力強さがある。