2013/06/01-

時間の無駄だから読まないほうがいいよ。

平家11

 壇ノ浦直前のやつを見直していたらちょっと映画らしい表現があったのでメモ。

 徳子が後白河法皇への書状を拒否→安徳天皇を守ると語る場面。座りなおしを使った典型的な高低差(上下関係)の表現だけど感情の矛先は切り返しの相手ではなく徳子自身なのがポイント。本来なら資盛に対する優越を表すショットが置き畳(権威)から立って語り(母性)に着地する形になっている。

 背が高いこともあって徳子は始終資盛に対し優越的で男性優位のような誤謬に陥っていないのも良し。

 みんな大好きイマジナリーライン越え。戦争からの逃避が仏道に着地するという流れのシーンでショットを裏返したらばっと仏の群れが待ち構えている。技巧そのものは驚くほどのものではないけれど、画が綺麗なだけあってグッと心にくるものがある。欲を言えば戦争から逃げたい一辺倒ではなく、戦を望む人間に言及しつつラインを越えれてほしかった。そうすればもっと奥行きがでたのではないか。