2013/06/01-

時間の無駄だから読まないほうがいいよ。

インデペンデンス・デイ リサージェンス

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 宇宙からの独立を宣言した米軍に復讐を誓ったエイリアンと近未来化した米軍の戦い。

 エメリッヒらしいスケール感に溢れた作品だ。前作、円盤の影に覆い隠された月は月面をごっそりと円盤の胴体によって削られ、地球は大陸ごとごっそり包まれる。ワシントンやロサンゼルスの上空にただ浮いていた時とは比べ物にならないほどに遠近感が狂っている。エッフェル塔がただの外灯にし見えてしまうほどに巨大で、大気で地上からは円盤の全体像を把握できない光景がただただ恐ろしい。

 重力異常による吸い上げも面白い。都市が宙へと引き寄せられ、鉄の津波となって地上へと次々と押し寄せる。ビルは瓦解して鉄の水となり、浮力を持った航空機はその上を風船のように滑り降りる。前作のD.Cを包み込む炎ほどのインパクトはないが、それでも近代化によって生まれた様々なものが平凡な物理現象によって一瞬で灰燼と化すが印象的だ。

 我らが米軍はレーザー兵器を常備するほどに近代化しているという話を聞いて不安だったが、前作でF-18をつかって蟻の行進を演出してみせたエメリッヒの前では無用の心配。戦闘機は垂直離陸して各自勝手に動物のように離陸し動きまわり、ムカデのように円盤の内部へと列をなして入り込む。

 全体的に粗雑で現実からは程遠い光景が連続する作品だが、自然界の群れのパターンや離合集散の快楽といったものを容赦なくぶちまける様子にはただただ圧倒された。映画館の膨大な情報を投射可能なスクリーン、広大な音場を表現可能なスピーカーを最大限に利用した素晴らしい作品だ。