2013/06/01-

時間の無駄だから読まないほうがいいよ。

BS世界のドキュメンタリー「権力とメディア」(2009年放送)

 公告技術の視点からみた米国、欧州の選挙戦の歴史。

 肘を痛めて顔面蒼白のまま討論に挑んだがために、ケネディに敗れたニクソンベトナムへの核攻撃を主張したゴールドウォーターに対するジョンソンによるCMを利用したバッシング、ベトナム政策の不足を自身の家族像を取り入れたCMでごまかそうとしたハンフリー、世論調査を参考に地域別CMで勝利し、同じ世論調査の不備で悲観論を訴え身を落としたカーター、悲観論にソ連脅威論と閲兵式の徹底的な飾り付けやノルマンディの式典参加で対抗し、絶大な支持を集めたレーガン

 当初、大統領の弁護士といった素人によって練られていた選挙戦術が、トニー・シュワルツやジョー・ナポリタンといった専門家(スピンドクター)によって、さらに巧妙に、狡猾になっていく様子が圧巻で面白い。

 ただ、広報の父とも呼ばれるバーネイズを紹介してから一気にケネディの選挙戦まで話が飛んでいるため、戦前の立会演説やラジオを使った選挙戦に触れられていない。作内ではアマチュアによる宣伝合戦だったからと省略した理由について述べてはいるが、チャーチルド・ゴールがテレビを甘く見て選挙にやぶれたように、その時代にあったスタイルが存在していたはずで、補足する必要がある。