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印象 2013/06/01-

オールタイムベスト http://efnran.hateblo.jp/entry/2016/01/01/000000

六月まとめ

 なんだかんだで色んなジャンルの本を手にした月になった。たぶん、大学のクロスレビュー企画に参加した影響なんだけど、こういう人間通しの生の触れ合いは大切だと思う。ネットと生身で紹介された本では、紹介者の“気迫”が違う。こういう機会と人間関係は大切にしていこう。

 

カリガリ博士【淀川長治解説映像付き】 [DVD]カリガリ博士【淀川長治解説映像付き】 [DVD]
1920年の精神病院物語。ふにゃふにゃに描かれた村や落書きだらけの斜めに歪んだ建築物、そこに唯一現実感を残すように佇むカリガリ博士見世物小屋。パリ講和に打ちのめされ胡蝶の夢に逃げ込んだドイツ人の頭の中を覗いてるみたいだった。 権威や厭世観からの逃避行物語と印象主義風のセットを入れ子構造の世界観で噛み合わせてあるのが良い、興奮する。物語的にセットの意味を説明できてる稀有な作品なのに、表現主義やら歴史的な文脈で紹介するばかりなのはちょっと勿体無いと思う。
鑑賞日:06月25日 監督:ロベルト・ヴィーネ

 

振り返って
 墓に持っていくべき作品。というより、墓の先まで見通した作品。後にブルジョアジーの優雅な生活やインセブションで描かれる事に成る「夢」を描いた先駆的作品であり、セットと物語を精神世界観によって結びつけた点、さらにメタな視点から物語展開を入れ子的に設定された精神の動きと噛み合わせている点でさよ教を先取りしている。

 淀川長治解説版のサントラが批判されてるが、自分は不安を誘い、さっぽろももこを思わせるあのピアノの旋律はあの作品の本質を突いていると思う。ヴォイツェックやルルだって恐怖を恐怖として、不信を不信として表現せず混乱を誘うことに狂気を見出したのだから。
 先駆的であり、ドイツ表現主義というあの不安に満ちた時代にしか通用しなかったであろう表現方法を完璧に世界観に反映している素晴らしい作品だった。

 

ゆゆ式 (5) (まんがタイムKRコミックス)ゆゆ式 (5) (まんがタイムKRコミックス)感想
ゆゆ式は宗教体験として語られることが多いけど、よく見れば二重定義とか語音転換とか音韻とか修辞技法満載なのでまじめに解析してみるとかなり面白い。 宗教的に見えるのは作者および女子高生が技法を無意識に、奇跡的、神秘的に使いこなしているからなんだろう。いやそれもまた奇跡であり神秘なんだから信仰に値するものなんだけど。やっぱりゆゆ式は真実だよ。
読了日:6月28日 著者:三上小又

振り返って
カリガリ博士の流れを意識して。世界の本質は宗教的な存在の中にこそある。

 

 3

朝霧の巫女 9 (ヤングキングコミックス)朝霧の巫女 9 (ヤングキングコミックス)感想
中盤あたりで自意識に篭もりかねない展開になって不安になったがちゃんと表紙に偽りのない大団円に持っていってくれた。天浮橋と天沼矛の解釈がちょっと零年代的すぎる感があるけど、落としどころは物語的にも画風的にも間違ってないと思う。高天原に着底した大和の図は最高にロックだ。
読了日:6月2日 著者:宇河弘樹

振り返って
南北朝篇。ガサラキがいまいち踏み込めなかった所(転生と七生滅敵)に頭から突っ込んでエヴァが(あえて)放棄したもの(補完計画の未来)を物語的にちゃんと終わらせた傑作セカイ系

 

戦場にかける橋 [DVD]戦場にかける橋 [DVD]
クワイ側橋建設物語。収容所から脱走し橋の爆破へと舞い戻るガチガチの米国人シアーズことホールデン、本国で植えつけられた階級主義(将校の労働拒否と自主的な橋の建設)とナショナリズム(シアーズ率いる工作隊への協力)の間で揺れ動くアレック・ギネス演じるニコルソン大佐。ジョンブル社会を戯画化したような脚本をこのキャスティングで映画化できたなんて奇跡としか言い様がない。タイの自然美を最大限に生かしたカメラやアクションも素晴らしかった。デヴィッドリーンのひねくれた性格が生んだ傑作
鑑賞日:06月20日 監督:デビッド・リーン


The Bridge On The River Kwai (1957) (Trailer) - YouTube

ばくおん!! 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)ばくおん!! 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)感想
けいおん亜種かと思ったら中堅ライダーの脳内再現マンガだった。いつだって「バイクを語る言葉は陳腐」で、それを真に受けて語るライダーは「原付一種に煽られるような恥ずかしい人」が多い。故に「バイクはバカにしか乗れん」とある世界では思われているのだけれど、中堅ライダーはそれを自覚しつつ世間体を無視して何故かバイクに股がってしまう。このどうしようもなくひねくれた感じがいい具合ににじみ出ていて面白い。 カタナは兎も角、インパルスXのどうしようもなさにはちょっと同意してしまった。
読了日:6月22日 著者:おりもとみまな

図鑑 世界のモーターサイクル図鑑 世界のモーターサイクル感想
国別バイク図鑑。BMWやハーレーなどの有名所からホンダとヤマハなどの国産、果てはブラフやヴィンセント、東側のMZまでを実車とその特徴、メーカーの歴史など様々な角度から紹介。すべてのメーカーに実写カラー写真を用い、マイナーなメーカーでも最低2頁一面をつかって丁寧に解説してくれているのはありがたい。エンジンの構造やブレーキの種類なども説明してくれているのでバイクの見分け方も身につく。初歩的なバイクの歴史をしるにはもってこいの本。
読了日:6月7日 著者:フューゴウィルソン

 7

失われた動物たち―20世紀絶滅動物の記録失われた動物たち―20世紀絶滅動物の記録感想
十八世紀から二十世紀にかけて絶滅した動物の記録。「二十世紀」が原因で絶滅した動物は太平洋戦争中に飢えた日本兵によって食い尽くされたウェーククイナのみなのが興味深い。他も世紀内に絶滅してはいるが、殆どが十八世紀に西欧人が行った開拓やクマネズミやネコによる自然環境の西欧化に発端がある。二十世紀といえば戦争だが、そんなものがなくても自然は容易に崩壊していく。「十八世紀にクック船長が動植物の記録をイギリスに持ち帰ったことが、生きものたちの悲劇のはじまり」という序文がいかにも的を得ていて面白かった。
読了日:6月13日 著者:WWF日本委員会=,世界野生生物基金日本委員会=

三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)感想
海外SFをベースに練りに練って詰めに詰め込んだ設定、意図的な場面転換のわかりにくさとか通じてないようでちゃんと成立している会話とか妙なところで昔の早川青背を思い出させる作品だった。 辺獄は精神的な快/不快を基準に構築されたあの世、三文未来は人格やら性別が遺伝子レベルで操作可能になった世界を日常生活の中に描ききっている所、パンサラッサはカンブリア紀を舞台に彼の画風で旧約聖書をやろうって試みが面白い。SF畑にいてマンガ畑にはあまりいないタイプなので今後どういうものを書いていくのか非常に気になる。
読了日:6月6日 著者:庄司創

九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 (ビームコミックス)九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 (ビームコミックス)感想
ドラゴンと交易、受験と水槽の中の神様、巣作りドラゴンとアサシン等々、ファンタジーテイストのものから近代不条理劇風のものまで揃っていて作者の引き出しの多さが怖い。読み終えた頃には目眩が止まらず何が何だかわからなくなった。個人的には「わたしのかみさま」がいい。カフカ風の台詞、舞台設定を物語性への批判や社会批判に向けず、ちゃんとストレートなジュブナイル風に話をまとめているのが新鮮。
読了日:6月5日 著者:九井諒子

10

誘惑スイートタイム (富士美コミックス)誘惑スイートタイム (富士美コミックス)感想
ツリ目パッツンかわいい系エロマンガ。形式的にはじまった行為にだんだんと感情が宿ってくるような王道系のストーリーがほとんどで良くも悪くも安定感がある。肉感に乏しいためエロ表現は中堅止まりだが、キャラクターの見せ方がうまいのでそれなりにシコリティは高い。表紙に惹かれた人はまず損をしないと思われる。限定彼女と見栄っ張りの意地っ張りがいちばん絵柄の魅力を引き出せていて好み。
読了日:6月12日 著者:睦月

 

10の誘惑スイートタイムはツリ目委員長という自分の原体験をもろに直撃する漫画だったから。特に何度もすり切れるまで読んだ限定彼女が収録されていることは大きい。本当は一位にあげたいけど、今回は煩悩より人生を優先した。

 

 20世紀いきもの黙示録

この世はすべて舞台  All The World'S A Stage('85英BBC) 第3回 花咲く笑いの芸術~古代ローマ喜劇~

この世はすべて舞台 All The World'S A Stage('85英BBC) 第4回 中世聖史劇 コメディア・デラルテ

ベトナム独立の夢を日本に賭けた男|BS世界のドキュメンタリーNHK BS1

2014年6月の読書メーター
読んだ本の数:32冊
読んだページ数:5362ページ
ナイス数:29ナイス

 


ゆゆ式 (5) (まんがタイムKRコミックス)ゆゆ式 (5) (まんがタイムKRコミックス)感想
ゆゆ式は宗教体験として語られることが多いけど、よく見れば二重定義とか語音転換とか音韻とか修辞技法満載なのでまじめに解析してみるとかなり面白い。 宗教的に見えるのは作者および女子高生が技法を無意識に、奇跡的、神秘的に使いこなしているからなんだろう。いやそれもまた奇跡であり神秘なんだから信仰に値するものなんだけど。やっぱりゆゆ式は真実だよ。
読了日:6月28日 著者:三上小又
のんのんびより 1 (MFコミックス)のんのんびより 1 (MFコミックス)感想
いい具合に田舎の閉鎖感が出ていて気持ちの良いマンガだった。普通、こういうのは引っ越してきた都会人の視点とかカルチャーギャップを基準に描くものだけど、これはままに日常を描いていて面白い。経済とか文化格差が意識されないまま滅びていく村ってこういう雰囲気が生んでいくんだろうな。 あと、思っていた以上に蛍からレズの臭いがする。
読了日:6月28日 著者:あっと
SPOON (セラフィンコミックス)SPOON (セラフィンコミックス)
読了日:6月23日 著者:草野紅壱
BLOW (セラフィンコミックス)BLOW (セラフィンコミックス)感想
草野紅壱の成人デビュー作。大体が「エロマンガや魔法や道具やらを餌に成長する痴女」で一般誌に進出して以降のパターンとあまりかわらない。どこかでうるし原智志系譜っていわれているのを聞いたことがあるけど、表情がそれっぽようなきもする。
読了日:6月23日 著者:草野紅壱
ばくおん!! 3 (ヤングチャンピオン烈コミックス)ばくおん!! 3 (ヤングチャンピオン烈コミックス)感想
マッドマックスをバイク対クルマの物語として読んで号泣するとか、「ディーラーにお金を落とす正義のライダー」とか特盛ハッピーメーターとか相変わらずバカバカしくもひねくれたネタが満載で素晴らしい。腐りきってる。
読了日:6月23日 著者:おりもとみまな
妄想と現実の間で。 (ヤングキングコミックス)妄想と現実の間で。 (ヤングキングコミックス)感想
様々な葛藤が詰まってそうな意味深タイトルに成人本時代の草野氏を思い出したが、中身に詰まっていたのはエロまたは妄想だった。ビキニの間にみえるスク水跡とか素手を観て爺、年齢を盾に下ネタを連発する姉などぎりぎり健全そうにみえる表現を使いこなしているあたりに成人漫画屋の強さをみた。
読了日:6月23日 著者:草野紅壱
ばくおん!! 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)ばくおん!! 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)感想
けいおん亜種かと思ったら中堅ライダーの脳内再現マンガだった。いつだって「バイクを語る言葉は陳腐」で、それを真に受けて語るライダーは「原付一種に煽られるような恥ずかしい人」が多い。故に「バイクはバカにしか乗れん」とある世界では思われているのだけれど、中堅ライダーはそれを自覚しつつ世間体を無視して何故かバイクに股がってしまう。このどうしようもなくひねくれた感じがいい具合ににじみ出ていて面白い。 カタナは兎も角、インパルスXのどうしようもなさにはちょっと同意してしまった。
読了日:6月22日 著者:おりもとみまな
ばくおん!! 4 (ヤングチャンピオン烈コミックス)ばくおん!! 4 (ヤングチャンピオン烈コミックス)感想
ネタ控えたせいか、バイク乗りあるあるマンガと化しつつある。 カブを叩き壊しながら耐久性をアピールする光景の「倫理的に間違ってはいるけど真実だからしょうがない感」はすごく良い。いまでこそ東南アジアのリムジンだが、交通戦争前夜の日本にも同じ風景があったんだから、こういうえぐいカブ解釈は残していかないといけない。 「東南アジアじゃ、これが一家全員乗れるリムジンであってこれが荷物を運ぶトラックなんだぜ。スーパーカブが世界でどれほどの人たちに「自由」をもたらしたことか」
読了日:6月20日 著者:おりもとみまな
ぼくの教科書は映画だった (のびのび人生論 13)ぼくの教科書は映画だった (のびのび人生論 13)感想
駅馬車のヒットを生み、来日したチャップリンに一目おかれるまでになった明治生れの映画基地外の自伝。映画のために横文字を覚え、映画館への立ち入りを阻止する英語教師を映画によって懐柔し、映画を武器に戦後を生き抜く姿が実に印象的。好きな趣味を仕事にする人は多々いれど、骨の髄まで染みこませて墓にまでそれを持っていった人は彼くらいのものだろう。あらゆる物事の根本に映画を見出さないと気がすまない性質は面白くもあり、どうじに羨ましくもある。趣味に生きることの本質を思い知らされる本だった。
読了日:6月18日 著者:淀川長治
探偵綺譚‾石黒正数短編集‾ (リュウコミックス)探偵綺譚‾石黒正数短編集‾ (リュウコミックス)感想
石黒ショートショート。 卓球部の選抜戦に敗けた末の幽霊騒動、不良抹消のために友情を捨て去る高校生、醜美が反転した世界での恋人づくり等々、状況に流される人々が印象的。異端と化すことに何の抵抗もない、思考の流れにジレンマといってものがほとんどみられないのが清々しくて良かった。
読了日:6月16日 著者:石黒正数
ネメシスの杖 (アフタヌーンKC)ネメシスの杖 (アフタヌーンKC)感想
白い巨塔だと思ったら寄生虫をめぐる医療ミステリだった。 ジャンルとしては医療ミスに対する復讐ものにあたるが、隠蔽とか保身体質とか医療組織のじめじめとした部分をヒューマンエラーの一種、社会機構の欠点と位置づけていて新鮮な印象をうけた。正義と悪の対立として非常に描きやすい構図をあえてシステマティックな切り口から料理している所に力強い構成力を感じる。
読了日:6月16日 著者:朱戸アオ
キルミーベイベー (6) (まんがタイムKRコミックス)キルミーベイベー (6) (まんがタイムKRコミックス)感想
繁殖=分身の術
読了日:6月15日 著者:カヅホ
ジープが町にやってきた―終戦時14歳の画帖から (平凡社ライブラリー)ジープが町にやってきた―終戦時14歳の画帖から (平凡社ライブラリー)感想
東映アニメーターの戦後日本の軍用車スケッチ。表紙には大胆にも「ジープ」とそのスケッチを表紙にしているが、中にはGMCのカーゴトラックから木炭ガストラックまで様々なものが収録されている。民間に払い下げられた帝国陸軍の戦時型トラックや日本の水道水の使用を禁止したGHQが導入した水道車など、終戦直後の混乱を体現したような車ばかりで興味深かった。絵としての迫力、一枚一枚の情報量がとても多いのだが、文庫サイズなのでその魅力が十分に伝わっていないように思う。ちょっと平凡社ライブラリーに入れるには無理があったのでは。
読了日:6月15日 著者:大塚康生
失われた動物たち―20世紀絶滅動物の記録失われた動物たち―20世紀絶滅動物の記録感想
十八世紀から二十世紀にかけて絶滅した動物の記録。「二十世紀」が原因で絶滅した動物は太平洋戦争中に飢えた日本兵によって食い尽くされたウェーククイナのみなのが興味深い。他も世紀内に絶滅してはいるが、殆どが十八世紀に西欧人が行った開拓やクマネズミやネコによる自然環境の西欧化に発端がある。二十世紀といえば戦争だが、そんなものがなくても自然は容易に崩壊していく。「十八世紀にクック船長が動植物の記録をイギリスに持ち帰ったことが、生きものたちの悲劇のはじまり」という序文がいかにも的を得ていて面白かった。
読了日:6月13日 著者:WWF日本委員会=,世界野生生物基金日本委員会=
AVない奴ら―完全版 (ミッシィコミックス)AVない奴ら―完全版 (ミッシィコミックス)感想
冴えないエリート銀行マンがAV業界に飛び入りし人間関係の大切さを学ぶ作品。 ゼロ年代初頭のヤンジャン連載だけどいまでも通用しそう。
読了日:6月13日 著者:みやすのんき
レンアイサンプル (WANIMAGAZINE COMICS SPECIAL)レンアイサンプル (WANIMAGAZINE COMICS SPECIAL)感想
昨今流行っている肉感かわいい系エロマンガの祖。肉感も十二分に満たしていて巷でもシコリティは天文学的とも。
読了日:6月12日 著者:ホムンクルス
誘惑スイートタイム (富士美コミックス)誘惑スイートタイム (富士美コミックス)感想
ツリ目パッツンかわいい系エロマンガ。形式的にはじまった行為にだんだんと感情が宿ってくるような王道系のストーリーがほとんどで良くも悪くも安定感がある。肉感に乏しいためエロ表現は中堅止まりだが、キャラクターの見せ方がうまいのでそれなりにシコリティは高い。表紙に惹かれた人はまず損をしないと思われる。限定彼女と見栄っ張りの意地っ張りがいちばん絵柄の魅力を引き出せていて好み。
読了日:6月12日 著者:睦月
大砲とスタンプ(3) (モーニングKC)大砲とスタンプ(3) (モーニングKC)感想
物資争奪戦とかヘロイン横流しとか兵站に関係する話だけど武闘派とか憲兵がやるべき仕事の話が多くなった。お話としては面白いけど、大砲とスタンプの割合がちと少なすぎる。
読了日:6月11日 著者:速水螺旋人
ゆゆ式 (6) (まんがタイムKRコミックス)ゆゆ式 (6) (まんがタイムKRコミックス)感想
語感遊びが多くなったせいか、かなり読み解くのが難しくなった。ゆゆ式を済ませたゆゆ教徒向けの聖典
読了日:6月11日 著者:三上小又
木曜日のフルット 2 (少年チャンピオン・コミックス)木曜日のフルット 2 (少年チャンピオン・コミックス)感想
乙女心 復活ッッ 乙女心 復活ッッ
読了日:6月11日 著者:石黒正数
働かないふたり 1 (BUNCH COMICS)働かないふたり 1 (BUNCH COMICS)感想
ニートマンガだと思って読んでみればトンだブラコンマンガだった。引きこもりネタや元カノの話が兄への尊敬につながっていくあたりにどす黒いものを感じる。
読了日:6月9日 著者:吉田覚
図鑑 世界のモーターサイクル図鑑 世界のモーターサイクル感想
国別バイク図鑑。BMWやハーレーなどの有名所からホンダとヤマハなどの国産、果てはブラフやヴィンセント、東側のMZまでを実車とその特徴、メーカーの歴史など様々な角度から紹介。すべてのメーカーに実写カラー写真を用い、マイナーなメーカーでも最低2頁一面をつかって丁寧に解説してくれているのはありがたい。エンジンの構造やブレーキの種類なども説明してくれているのでバイクの見分け方も身につく。初歩的なバイクの歴史をしるにはもってこいの本。
読了日:6月7日 著者:フューゴウィルソン
のんのんびより 6 (アライブ)のんのんびより 6 (アライブ)感想
虫の集る自販機とか灯りなしでは歩けない真っ暗闇とか田舎なら必ずある風景がよい。田舎の退屈さをただ語るでもなく、賛美するでもなく、単に友達がいれば楽しい程度に描いているのがほんわか楽しい。
読了日:6月7日 著者:あっと
Aチャンネル (4) (まんがタイムKRコミックス)Aチャンネル (4) (まんがタイムKRコミックス)感想
鎌手先生のだらだら大人の特権感が好きすぎてユー子の胸の話とかどうでもよくなった。鎌手主催の飲み会がどうなったのか気になる。是非とも次巻で保管していただきたい。
読了日:6月6日 著者:黒田bb
Aチャンネル (3) (まんがタイムKRコミックス)Aチャンネル (3) (まんがタイムKRコミックス)感想
最初は同じ性格の者通しで集ってたのな。るんに引きづられて仲間入りしたナギの慌て顔がすごく良い。 ・トオるんに続いてケイ子からも嫉妬と性的な気配が。
読了日:6月6日 著者:黒田bb
三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)感想
海外SFをベースに練りに練って詰めに詰め込んだ設定、意図的な場面転換のわかりにくさとか通じてないようでちゃんと成立している会話とか妙なところで昔の早川青背を思い出させる作品だった。 辺獄は精神的な快/不快を基準に構築されたあの世、三文未来は人格やら性別が遺伝子レベルで操作可能になった世界を日常生活の中に描ききっている所、パンサラッサはカンブリア紀を舞台に彼の画風で旧約聖書をやろうって試みが面白い。SF畑にいてマンガ畑にはあまりいないタイプなので今後どういうものを書いていくのか非常に気になる。
読了日:6月6日 著者:庄司創
九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 (ビームコミックス)九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 (ビームコミックス)感想
ドラゴンと交易、受験と水槽の中の神様、巣作りドラゴンとアサシン等々、ファンタジーテイストのものから近代不条理劇風のものまで揃っていて作者の引き出しの多さが怖い。読み終えた頃には目眩が止まらず何が何だかわからなくなった。個人的には「わたしのかみさま」がいい。カフカ風の台詞、舞台設定を物語性への批判や社会批判に向けず、ちゃんとストレートなジュブナイル風に話をまとめているのが新鮮。
読了日:6月5日 著者:九井諒子
殻都市の夢 (F×comics)殻都市の夢 (F×comics)感想
「あっ!この展開、コミックLOで見たやつと同じだ!」と書いてあって吹いた。衣食住や人間関係に追い詰められた少女を釣って準強姦にもちこむあたりがそれっぽい。告白場所を求めて彷徨う屍人も頭皮に油ののった教頭に似ている。ただ、LO掲載なら描かれたであろう肉感に乏しく殻都市の一情景と化しているためシコリティは低い。これは鬼頭絵や彼なりのコマ割りによる力技ではあるんだけど、結果的に都市下部の無法や上部のディストピアといった退廃感を強化していて面白い。
読了日:6月3日 著者:鬼頭莫宏
朝霧の巫女 9 (ヤングキングコミックス)朝霧の巫女 9 (ヤングキングコミックス)感想
中盤あたりで自意識に篭もりかねない展開になって不安になったがちゃんと表紙に偽りのない大団円に持っていってくれた。天浮橋と天沼矛の解釈がちょっと零年代的すぎる感があるけど、落としどころは物語的にも画風的にも間違ってないと思う。高天原に着底した大和の図は最高にロックだ。
読了日:6月2日 著者:宇河弘樹
朝霧の巫女 8 (ヤングキングコミックス)朝霧の巫女 8 (ヤングキングコミックス)感想
自分にはどこか維新以後の風景に安心しているところがあって、ここにきて楠木正成と総力戦をはじめるとは思わず驚いた。物語が盛り上がる最中にあっても、ちゃんとコマさんを(精神世界へ逃がさず)死に場所を与えた辺はすごくうまい。乱裁道宗を舐めきっている巫女委員はもはや癒し。
読了日:6月2日 著者:宇河弘樹
朝霧の巫女 7 (ヤングキングコミックス)朝霧の巫女 7 (ヤングキングコミックス)感想
南北朝篇。ガサラキがいまいち踏み込めなかった所(転生と七生滅敵)に頭から突っ込んでエヴァが(あえて)放棄したもの(補完計画の未来)を物語的にちゃんと終わらせようとしている。碇の息子に比べて天津は強いな。
読了日:6月1日 著者:宇河弘樹
朝霧の巫女 6 (ヤングキングコミックス)朝霧の巫女 6 (ヤングキングコミックス)感想
何年ぶりかの新刊。おわびなのか、作者も忘れかけていたからなのか冒頭に宇河風日本神話おさらいが挿入されていて、朝霧の巫女的にはいちばん面白い。御船入り等々のガジェットもあわさって、皇国史観風の異様な雰囲気がいよいよ盛り上がっていて楽しい。 スサノオとの対峙して以降の天津の表情、スサノオの牛若丸化も良かった。
読了日:6月1日 著者:宇河弘樹

読書メーター

 

6月の鑑賞メーター
観たビデオの数:12本
観た鑑賞時間:1280分

ジャッカルの日 [DVD]ジャッカルの日 [DVD]
73年公開のOASから依頼を受けた男がドゴール大統領暗殺を計画する作戦映画の傑作。脚本から役者の演技、尺まで機械のように精密かつ冷淡。散りばめられた場面の一つ一つが突然パチパチとはまりこんでいく様子は実に気持ちが良い。配役もこれ以上ないくらいに的確で、特にジャッカル演じるエドワード・フォックスの冷淡で何もかもを見通したような表情、書類を捲り暗殺の手はずを整えていく様子はこの計画が“娯楽”ではないことを観客に思い知らせてくれる。(やや冷淡すぎてイタリア行きを止めて以降の“焦りと失敗”が読み取り辛いが)
鑑賞日:06月25日 監督:フレッド・ジンネマン
荒武者キートン [DVD]荒武者キートン [DVD]
25年公開の家族間闘争、遺産を相続したウィリーことキートンを因縁を抱えたK一家が追跡する物語。轟轟と流れる滝に落ちそうになったり、崖から落ちたりロケット号型の蒸気機関車を激突させたり観る者の破壊衝動を満たしてくれる所は流石バスター・キートン。アングル操作もない時代なので殆ど二次元的な画面だが、それ逆にリアリティを生み出していて面白い。 流れ落ちそうになったヒロインを腕一本で拾い上げる場面など人間業に見えないのだが、どうやって撮ったのだろう。リアリティじゃなくて本物だったりするのだろうか。
鑑賞日:06月25日 監督:ジャック・ブライストン,バスター・キートン
キッド・コレクターズ・エディション [DVD]キッド・コレクターズ・エディション [DVD]
1921年に公開された捨て子をめぐるドタバタコメディ。それまでその場限りの笑いをとるために用いられていた派手な身振り手振りやチャップリン歩きに物語的な意味を与えることで「喜劇の劇化」に成功している。観客に刺激を与えるための破壊衝動は親子自作自演のガラス割りのために、拳は子供らのトラブル、捨て子を誘拐しようとする官憲に対してのみ振るわれる。それまで女性にすり寄る手段だった目配せも弱者(捨て子)への思いやりや愛情を表現するためにつかうことで、より感動を誘うものになった。「映画」の名に恥じない傑作。
鑑賞日:06月25日 監督:チャールズ・チャプリン
カリガリ博士【淀川長治解説映像付き】 [DVD]カリガリ博士【淀川長治解説映像付き】 [DVD]
1920年の精神病院物語。ふにゃふにゃに描かれた村や落書きだらけの斜めに歪んだ建築物、そこに唯一現実感を残すように佇むカリガリ博士見世物小屋。パリ講和に打ちのめされ胡蝶の夢に逃げ込んだドイツ人の頭の中を覗いてるみたいだった。 権威や厭世観からの逃避行物語と印象主義風のセットを入れ子構造の世界観で噛み合わせてあるのが良い、興奮する。物語的にセットの意味を説明できてる稀有な作品なのに、表現主義やら歴史的な文脈で紹介するばかりなのはちょっと勿体無いと思う。
鑑賞日:06月25日 監督:ロベルト・ヴィーネ
ラヴ・チャップリン ! 短編集 コレクターズ・エディション [DVD]ラヴ・チャップリン ! 短編集 コレクターズ・エディション [DVD]
代表的な短編集7作品を収録したディスク二枚組。「映画」の幕開けを告げたともいわれる「犬の生活」から「担え銃」のようなWW1プロパガンダ映画まで収録。どれも物語としての完成度が非常に高くて驚かされた。短編かつカートゥーン的なドタバタマヌケ劇を主な表現方法としていながら、登場人物らの哀しみや驚き、喜びといった感情を容易に読み取ることができる。役者の演技から作品構成まで実にうまく練られた短編ばかりだ。
鑑賞日:06月24日 監督:
散り行く花 [DVD] FRT-144散り行く花 [DVD] FRT-144
WW1終結の翌年1919年に公開された支那人青年と虐待の末に絶命してしまう娘の悲恋。無声でかつ字幕が最低限であるにも関わらず非常に力強い作品だった。プラトニックな題材ということもあろうが、「國民の創世」で生み出したグリフィスの技法がいかに完成度の高いものだったかを示すものでもあろう。ルーシーの繊細な造形も中々のもので、リリアン・ギッシュがサイレント時代が終わってもなお輝き続けたのも納得できる。親父の鞭の下で引きつった笑みを浮かべ、ついにはぐったりと動かなくなってしまう様子に胸が締め付けられた。
鑑賞日:06月21日 監督:D.W.グリフィス
どぶ鼠作戦 [DVD]どぶ鼠作戦 [DVD]
昭和三十七年公開の北支愚連隊シリーズ第三弾、八路軍に囚われた大尉を救出するために奮闘するならず者部隊の物語。 日本アパッチ族だった前作に比べてキャラを深めに掘り下げ、キャストにも工夫を凝らしている。特にブラックジョークを飛ばす佐藤充に笑顔で絡む藤田進はいかつい外見からは想像もできない演技をしていて面白かった。 中丸忠雄も小心な悪役から佐藤に真正面からぶつかっていく立派な馬賊として活躍。脚本と役者の個性がぴったりとあった傑作。
鑑賞日:06月21日 監督:岡本喜八
加藤隼戦闘隊 [DVD]加藤隼戦闘隊 [DVD]
昭和十九年に公開された軍神加藤建夫の伝記映画。部下思いで隼を操る腕は一級、部下の健康には常に気をつけ自らは悠久の大義のために戦地へと赴く絵に書いたような帝国軍人の姿が頼もしい。大戦末期の映画ながら果物好きで珈琲も楽しみ、暇な時間はローライで写真を撮りまくるユニークな一面も描いており、国策邦画とは思えない雰囲気が漂っている。 予科練絡みの映画のように戦闘精神を只管に訴えることなく、護衛任務における深追いの厳禁のように戦略目的の重要性を訴えているのも興味深かい。 国策邦画以上の価値のある伝記
鑑賞日:06月21日 監督:山本嘉次郎
戦場にかける橋 [DVD]戦場にかける橋 [DVD]
クワイ側橋建設物語。収容所から脱走し橋の爆破へと舞い戻るガチガチの米国人シアーズことホールデン、本国で植えつけられた階級主義(将校の労働拒否と自主的な橋の建設)とナショナリズム(シアーズ率いる工作隊への協力)の間で揺れ動くアレック・ギネス演じるニコルソン大佐。ジョンブル社会を戯画化したような脚本をこのキャスティングで映画化できたなんて奇跡としか言い様がない。タイの自然美を最大限に生かしたカメラやアクションも素晴らしかった。デヴィッドリーンのひねくれた性格が生んだ傑作
鑑賞日:06月20日 監督:デビッド・リーン
マライの虎 [DVD]マライの虎 [DVD]
ハリマオこと谷豊の義賊的活躍を描いた国策邦画。物語はオーソドックスな義賊映画だが、中田弘二の怪演により異様な雰囲気の漂う映画になっている。娘を奪われ憎しみに歪んだ表情、隠蔽しようとする植民地警察長に拳を振り上げる様子は大村千吉のそれに似たものがある。ラストのダム爆破向かった谷隊と英軍との銃撃もなかなかスリルがあってよかった。 日本人の優越性などやや宣伝映画の色があるが、昭和一八年製作にしてはかなり薄めで見やすい。隠れた名作。
鑑賞日:06月18日 監督:古賀聖人
ハワイ・マレー沖海戦 [DVD]ハワイ・マレー沖海戦 [DVD]
飛行機乗りに憧れる田舎の少年が予科練の厳しい訓練をくぐり抜け、ついには真珠湾攻撃に参加するまでを描いた映画。 円谷担当の特撮が兎に角すごい。ミニチュアの精度はもちろん、枝木のフィルターを用いたスケール演出など後年には見られなかったカメラワークへのこだわりがある。戦後には同じ題材で「太平洋の嵐」を撮っているが、特撮の見せ方はこちらの方が上かも知れない。 物語は国策邦画ではお馴染み幼少年に「卓越せる技量 旺盛なる攻撃精神 崇高なる犠牲的精神」と肉体鍛錬を説くもので特に読み取るべきものはないように思う。
鑑賞日:06月17日 監督:山本嘉次郎
決戦の大空へ [DVD]決戦の大空へ [DVD]
土浦の予科練習部の日常を海軍に憧れる少年の視線で追った宣伝映画。 軍隊言葉や海軍体操といった軍隊の基本から機上作業練習機や水上練習機をつかった操縦技術の習得など一連のカリキュラムを意識の高い練習生たちの感想を交えながら描いている。「攻撃精神」「体当たり」といった思想や体力作りの必要性を訴えてるなど、当時の宣伝映画が何を目指していたかが垣間見ることができて興味深い。悲劇的な要素を排しているため物語としての体裁をなしていると言い難い作品だが、宣伝映画の典型例として非常に分析しがいのある作品だと思う。
鑑賞日:06月16日 監督:渡辺邦男

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