印象 2013/06/01-

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トラ・トラ・トラ!(製作40周年記念完全版) [Blu-ray]

 昭和十八年十二月八日未明に敢行された真珠湾攻撃を描いた史劇映画。ロングショットいっぱいに描かれる奇襲場面は航空映画のなかでも随一の出来。特に零式21型のアクロバティックな空中戦、艦上すれすれに飛んでいく九九艦爆、湾内を這うように突き進んで雷撃を行う九七艦攻等々、機体それぞれのシルエットに合わせて描かれる活躍は涙なしには観られない。 
 おそらく艦載機の発艦場面は航空映画の中ではいちばん美しい。暗闇のなか艦上のライトだけを頼りに離陸していく第一派攻撃、朝焼けの中で第一派に続いて飛んでいく第二波攻撃の姿が非常に印象的。(パッケージにもなっている)シルエットにしか見えない航空機が段々と鮮明になっていく様子には目を見張った。 
 前半のドキュメントはそれまでの真珠湾映画(ハワイ・マレー沖、太平洋の鷲等々)のエッセンスを抜き出し、さらに米国側の軍部批判が加わったもので、物語としての勢いには欠けるものの、後半の発艦場面につながる様々な要素を盛り上げてくれる。日本陸軍の勇み足、悩みつつも作戦を押し上げていく山本五十六、情報を入手しつつも握りつぶしていく米軍は悪い夢のようだ。ジェリー・ゴールドスミスの音楽が「発艦ハジメ!」の声にあわせて頂点を迎える演出もにくい。