2013/06/01-

時間の無駄だから読まないほうがいいよ。

2012年度の映画やら小説まとめ

たぶん、評論や解説は退屈なので、掲載されているyoutubeの映像だけをみるようお勧め。

作品の質については保証する。

 

物語部門

・ガールズ&パンツァー

 

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問答無用

 

・捕虜大隊 シュトラフバット

 

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懲罰大隊の矛盾に満ちた運命を描ききった傑作。

 

 

江分利満氏の優雅な生活

 

江分利満氏の優雅な生活 [DVD]

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元学徒兵の戦後。戦中派が戦争体験をどのように引きずっていたのかを伺うことができる。

米軍払い下げのズボンをスーツに仕立て上げるなど、いまでは考えられない戦後の市民生活をみることができる。

テンポも岡本喜八らしく軽快でみやすい。

 

・月に囚(とら)われた男

 

 

月で好物の発掘をしている男の話。

白を基調にしたガジェットがたいへん美しく、2001年宇宙の旅を彷彿とさせる。

ヒロインの性質などは、ソラリスに似た印象をあたえるのではなかろか。

 

お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!

なんだかんだで第四話は傑作。

未だにこの呪縛から逃れられない。

 

学術部門

 

・知られざる第一次世界大戦

 

First World War: Complete Series [DVD] [Import]

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 地政学者ヒュー・ストローンの著作をもとに第一次世界大戦を記録映像、さまざまな戦記を交えながらドキュメンタリーとして構築した作品。加害/被害意識はほとんど描かれておらず、各自がいかに戦ったかをかなり中立的な視線から描いている。

 地政学のテキストを元にしただけあって、地理的な要因(特にセルビアを軸にしたロシアオーストリアハンガリー帝国、その同盟の各国の同期的対立など)が映像によって立体化されてわかりやすい。

 いまのところヒステリーチャンネルでの放送のみだが、いずれBS世界のドキュメンタリーやNHK地上波で放送してほしい。するべきだと思う。

 

 英国らしくユーモアや同じ事象を肯定的にも批判的にも捉える姿勢によって、かなり中立的な作品に仕上がっている。余談だが、英国のドキュメンタリーは総じて「肯定」と「批判」を交互に挿入する癖があるように思われる。かつて「日の沈まぬ国」だったからなのか、視野の広さが常人ではない。

 

・この世はすべて舞台

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 80年代に英国BBCが制作した演技史のドキュメンタリー。ソクラテス批判で有名なアリストパネス『雲』にはじまり、チューホフやベケットにつながっていくダイナミックな様子は圧巻。

 現在、このような演劇史は放送大学など「講義形式」での解説しかみない。こういう歴史的な資料はNHKで放送すべきだと思う。

 

・戦争体験―1970年への遺書 [単行本]

 元学徒兵の戦争体験の伝承論。戦後直後にありながら、戦争体験を個人的、個別的なものと考え戦後の反戦運動ブームを批判していて興味深い。特に、戦争体験の個別性を軍国主義的経験の直接的な反省へつなげている点は、現在我々が最も学ぶべきしてきだと思う。

 

・プーチンの野望

 英国Brook Lappingによるプーチンの政治史。

 主に9.11以後の対テロ、反民主的な姿勢が昇天になっている。対テロ戦争への協力によってもたらされた冷戦の雪解け(基地の提供)、グルジアチェチェンへの徹底した姿勢など軍事的な側面はもちろん、新興財閥への弾圧などを当事者へのインタビューをもとにドキュメンタリー化している。

 

 

・都市と歴史 ロンドン

 ローマによって建設された補給基地から、現在のロンドンへ発達するまでの道のりを技術的な視点を軸に描いている。ロンドン橋の成立経緯、下水道の規模といった、現在でも目にすることができるロンドンの風景をもとに、数々の歴史が解説されており、理詰めで都市を解説している。これがわかりやすいというのだから、すばらしい。

 放送はディスカバリー。